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上大岡の家敷地を二分する擁壁を現代的な地形と捉える

既存解体時に現れた敷地を二分する擁壁。人工物でなく現代的な地形と捉えると、そこは唯一無二の魅力的な大地だ。この擁壁を挟んで高低差のある二つの小さな地盤それぞれに、まず一つずつボリュームを置いた。中央階である1階レベルにおいて、テーブルに見立てた大きな床が擁壁をまたぎ、ボリューム間の「渡し」となって二棟の異なる揺れを吸収する役割を担いつつ、単純につなぐだけに留まらない空間の要となっている。地階レベル(低い方の地盤レベル)は擁壁側に積極的に開き、擁壁と「渡し」に囲われた半外部空間を取り込みつつ、一方の崖地側には眺望が開け、洞窟内のような最上階のような、昼夜で表情が変化する空間となっている。そして、地盤のレベル差がそのまま法規制による二つの高さの差として外観に現れ、そのズレが絶景のルーフバルコニーを生み出している。

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